鋼板を扱う職人は必見!亜鉛メッキ鋼板とは? | ジョブケンワーク | JOBKEN WORK

鋼板を扱う職人は必見!亜鉛メッキ鋼板とは?

鋼板は、さまざまな製品に使用される現代社会にとって欠かせない素材です。
しかし、鋼板はそのままでは錆が発生しやすく、耐久性に問題があります。
そこで、鋼板の表面に亜鉛をメッキすることで、優れた防錆性と耐久性を実現したのが亜鉛メッキ鋼板です。


本記事では、鋼板を扱う職人にとって必須知識である、亜鉛メッキ鋼板についてご紹介します。

亜鉛メッキ鋼板とは

亜鉛メッキ鋼板は、鋼板の表面に亜鉛をメッキすることで、優れた防錆性と耐久性を実現した鋼板です。
鋼板はそのままでは錆が発生しやすいという弱点がありますが、亜鉛メッキを施すことでその弱点を克服し、長寿命化を実現することができます。



亜鉛メッキ鋼板の種類

主な亜鉛メッキ鋼板には、以下が挙げられます。


溶融亜鉛メッキ鋼板

最も一般的な亜鉛メッキ鋼板です。
鋼板を高温の溶融亜鉛槽に浸漬してメッキする方法で、厚い亜鉛層を形成するため、高い防錆性と耐久性を持ちます。


電気亜鉛メッキ鋼板

鋼板に電流を流して亜鉛をメッキする方法です。
溶融亜鉛メッキ鋼板よりも薄く均一な亜鉛層を形成できます。


合金化溶融亜鉛メッキ鋼板

鋼板を熱処理し、亜鉛と合金化させる元素を添加した溶融亜鉛槽に浸漬します。
代表的な合金元素はニッケル、アルミニウム、マグネシウムなどです。
高い防錆性と耐久性が求められる場合があります。


電気合金亜鉛メッキ鋼板

亜鉛と合金化させる元素を含む電解液を用いて、電気メッキを行います。
ニッケル、コバルト、鉄などが代表的な合金元素です。
加工性、塗装性、溶接性が求められる場合に適しているとされます。



亜鉛メッキ鋼板のメリット

亜鉛メッキ鋼板の主なメリットには、以下が挙げられます。


優れた防錆性

亜鉛は鉄よりも腐食しにくいため、鋼板を錆から守ります。
亜鉛メッキは、以下の2つのメカニズムによって防錆効果を発揮するとされています。


障壁防食

亜鉛層が鋼板表面を覆い、酸素や水分などの腐食因子を遮断します。


犠牲防食

亜鉛は鉄よりも腐食しやすい性質を利用し、亜鉛が優先的に腐食することで鋼板を保護します。


高い耐久性

亜鉛メッキ鋼板は、通常の鋼板よりも長持ちするとされています。
適切な亜鉛メッキ厚であれば、数十年持つといわれています。


加工性

鋼板と同様に、切断・曲げ・溶接などの加工が可能です。
加工後の切断面や傷口も、亜鉛の犠牲防食効果によって保護されます。


経済性

他の防錆対策に比べ、比較的安価で施工できます。
塗装や定期的なメンテナンスなどのコストを削減できます。



亜鉛メッキ鋼板のデメリット

亜鉛メッキ鋼板は、いくつかのデメリットも存在します。


重量

鋼板に亜鉛メッキを施すため、重量が増加します。
これは、建築物や自動車などの構造体において、設計や施工に影響を与える可能性があります。


塗装

亜鉛メッキ鋼板は、塗装前に適切な下処理が必要です。
これは、従来の鋼板よりも工程が複雑になり、コストや手間がかかることを意味します。



亜鉛メッキ鋼板の主な用途

優れた防錆性と耐久性を持つ亜鉛メッキ鋼板は、建築、自動車、家電などさまざまな分野で広く使用されています。


建築


  • 屋根
  • 外壁
  • 雨樋
  • 構造体

亜鉛メッキ鋼板は、雨や風などの厳しい環境にも耐えることができ、建物の長寿命化に貢献しています。


自動車


  • 車体
  • マフラー
  • エンジン部品
  • その他

亜鉛メッキ鋼板は、車の軽量化と燃費向上に貢献しています。
また、腐食による故障を防ぎ、安全性を向上させる効果もあります。


家電


  • 洗濯機
  • 冷蔵庫
  • エアコン
  • その他

亜鉛メッキ鋼板は、家電製品の耐久性を向上させ、長持ちさせる効果があります。


インフラ


  • 橋梁
  • 送電塔
  • フェンス
  • その他

亜鉛メッキ鋼板は、インフラの耐久性を向上させ、安全性を確保する効果があります。



適切な使用方法を理解する必要がある

鋼板を扱う職人にとって、亜鉛メッキ鋼板は必須の知識です。
メリットとデメリットを理解して、用途や目的に合わせて適切に使用することで、より高品質な製品を作ることができます。


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