アートのプロである左官職人!将来性はある? | ジョブケンワーク | JOBKEN WORK

アートのプロである左官職人!将来性はある?

左官職人と聞くと、建物の壁塗りをしている職人というイメージがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、実はアートのプロでもあるのです。


本記事では、左官職人の概要や仕事内容、将来性やキャリアなどをご紹介します。

左官職人とは

左官職人は、建物の壁などを塗り上げるのが仕事です。
材料を織り交ぜて、施工場所へ運び、壁面への塗りつけ施工を行います。
日本の伝統的な家づくりには欠かせない仕事で、一説では平安時代から行われてきたとされています。


就業するには

左官職人になるには、特に学歴や資格は必要とされていません。
一般的には、左官工務店に入職し、職業訓練校で学んだあと、現場で実地作業をしながら技術を身に付けていきます。
入職後は、見習いとして働き、左官技能者から現場の指揮監督を行う作業主任、実質的な責任者である職長へ昇進するのが一般的なコースです。


労働条件

職場は、ビル建築の左官工事と一般住宅の左官工事があり、一般住宅の左官工事の方が割合は高いとされています。
給与は日給・月給制が多いですが、仕事の出来高に応じて給与が決まる出来高払いもあります。
出来高払いの場合、技能の高い人ほど高給となります。


就業者に関するデータ

厚生労働省の「jobtag」によると、左官の統計データ(全国)は以下の通りです。


  • 就業者数:73,630人
  • 労働時間:173時間
  • 年収:431.7万円
  • 年齢:43.8歳

出典:厚生労働省「jobtag

左官職人の仕事内容

左官職人の仕事内容は、主にコテを駆使した「塗り」の作業です。
コテの種類はさまざまで、モルタル塗りには中塗りコテ、普通壁には仕上げコテ、タイル貼りにはレンガコテや目地コテなどがあります。
塗る素材や用途に合わせてコテを使い分けて、精密な作業をすることが求められています。


塗りつけ施工では、下地になる土やセメントモルタルなどの素材を塗ったあと、中塗りでムラを直してから、上塗りによって最終的な表面仕上げを施します。
下地の塗り方に欠陥があると、壁がはがれたり、ひび割れたりする可能性があります。


また浴室やキッチンのタイルを貼る作業や、コンクリート打設後に面をならして仕上げる作業も、左官職人が行います。
浴室などの水回りは、排水をスムーズにするため、排水溝に向かって微妙な傾斜をつける必要があります。
高度な技術が必要なため、他の職種の職人では代替できないとされています。


アートのプロでもある左官職人

左官職人は、城壁や蔵町などで見られる漆喰壁も、コテの塗り技術を応用して作りました。
塗り壁の表面には、コテを動かした痕であるコテ痕が残ります。
このコテ痕は模様のようになり、建物の雰囲気を左右することもあります。


そのため、一人前の左官職人となるには、技術だけでなく美的センスを磨く必要があると考えられています。
高度な技術を持つ左官の場合、コテ痕で作られた「コテ絵」が、芸術作品として評価される場合もあります。


出典:厚生労働省「jobtag

左官職人の将来性・キャリア

左官職人のキャリアは、就職後に現場で経験を積み、技術の向上を図るのが一般的です。
経験を重ねて勤務先の左官をまとめる立場になると、独立開業して一人親方になることもできます。
独立開業するには高い技術力だけでなく、取引先を自力で開拓できる営業力も必要です。


また、技術力のある人は、職業訓練校や専門学校で、技術を教える指導員になるケースもあります。
ビルでの左官工事から一般住宅の左官工事まで、需要が高いことから将来性がある職業といえるでしょう。


出典:厚生労働省「jobtag

左官職人について知ろう

左官職人は、伝統的な日本建築の仕上げ以外にも業務範囲が広がっています。
ビルの左官工事や一般住宅の左官工事など、さまざまな場所で仕事があるため、需要の高い仕事といえるでしょう。


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