石工職人の仕事内容や就業までの流れ。向いている人の特徴とは!?
「石工職人」という言葉は聞いたことがあっても、詳細な仕事内容までは思い浮かばないという方も多いのではないでしょうか。
「石工」は一般的に「せっこう」と呼ばれますが、職人では「いしく」と呼ばれています。
本記事では、石工職人の概要や仕事内容、やりがいや向いている人などをご紹介します。
石工職人は、石を切り出したり、加工したりする仕事を指します。
ここでは、石工職人の概要をご紹介します。
石工職人に就業するためには、特に学歴や資格などは必要ありません。
学校卒業後に、石材加工会社や石材店に就職するケースや、家業として親から子に引き継がれるケースもあります。
入職後には、砕石場や建築現場などで基礎から学びます。
1人前になるまでは、約10年とされています。
実務経験を積んで現場責任者になる場合もあります。
また、特別な資格は不要ですが、関連する国家資格に「石材施工技能士」などがあります。
勤務先には、石材加工会社や石材店、砕石場、建築現場などがあります。
砕石場は山間部、墓石小売業などの石材店は寺や霊園付近になり、職場は全国的にあります。
また、家族経営の会社も多いのが特徴です。
従業員が10人未満の事業者は、全体の9割を超えます。
就業者は男性が多く、就業形態は正社員が多いとされています。
厚生労働省が提供する「jobtag」によると、就業者に関するデータ(全国)は以下の通りです。
石工職人の仕事には、主に以下が挙げられます。
石材砕石
砕石場から石を切り出す仕事です。
砕石場では、花崗岩、玄武岩、石灰岩などの岩石の原石を切り出します。
切り出しには、ジェットバーナー、スロットドリル、火薬などを用います。
さらに、大きな石の塊を道具で石積みにとって、都合の良い形や大きさに割ります。
石切りを操作し、決められた寸法に切り、角石・板石などに製材します。
さらに、石材の表面を手道具で研磨し、艶出しなども行います。
石積み
石垣を積む仕事です。
また、石垣だけでなく、花崗岩や大理石、大谷石などの石材を工事現場に積み重ね、壁や柱、堤防などの石材構築物を構築することもあります。
石材加工
石で墓石や灯篭などを作る仕事です。
石仏、石端、石鳥居、狛犬、記念碑、硯など、種類は多岐にわたります。
大理石、砂石、花崗岩に、のみや小ベラなどの道具で文字や模様を彫ります。
サンドブラストなどで文字や模様を彫ったりする仕事など、機械で加工できない部分は手作業で行います。
大きく分けると、砕石と加工の2つに分けられますが、砕石の仕事は減っています。
このため、加工済みの石を組み立てたり、据え付けたりする仕事が多くなります。
石工職人は主に以下の道具を使用します。
石工職人は、屋外作業が中心です。
ここでは、基本的な1日の作業の流れについてご紹介します。
7:30 出勤
現場が遠い場合は、それに合わせて出勤が早い場合もあります。
8:30 現地集合
現地に集合し、その日の作業を行います。
たとえば、石材店に勤めている場合、石を組み立てたり、据え付けたりなどがあります。
休憩を挟みながら、日没まで仕事を行います。
16:30 作業終了
現場を片付け、会社に戻ります。
17:30 帰社
道具のメンテナンスやスケジュールの確認などを行います。
急ぎの仕事があれば、帰社後に行います。
18:30 勤務終了
石工職人のやりがい、向いている人には以下が挙げられます。
石工のやりがいには、仕事が完了し、顧客やクライアントが喜んでくれた時などが挙げられるそうです。
墓石や灯篭など、石工はさまざまなものを手がけています。
無事に完成した時に、喜んでくれたり、驚いてくれたりする時に、達成感を味わう人が多いとされています。
また、石は何年も残るため、自分の作品が数百年にわたって大事にされるのも、やりがいの一つといえます。
石工は切り出したい石を組み合わせたり、積み上げたりするため、ズレないように正確さや几帳面さが求められます。
また、石を加工したり、細工したりするため、美的センスを持っている人もおすすすめです。
細かい部分の調整を行う際には、手先の感覚や目算のスキルも重要視されます。
石工職人は、石材の加工や切り出しを行う仕事です。
辛抱強くまじめな人や、几帳面な人、美的センスを持つ人が向いているとされています。
興味のある人は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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